ここではカポエイラ東京がどのような理念のもと非営利で活動をしているか、われわれがカポエイラを通して伝えていきたいことを説明します。
このページの内容
楽しさがすべてのモチベーション
カポエイラは一見華やかで、スゴ技を披露しすることがカッコイイように見えますが、本当に楽しいのは相手とシンクロして二人の動きが見事に噛み合った時❗️
さらに自分と相手、その二人を取り囲み輪を作っているみんな、その場で奏でられている音楽、歌声、全てがシンクロした時は、熱狂のクライマックスになります🎵
これだけはどれだけ言葉で説明しても、YouTubeの動画を見ても、本当に理解できることはないでしょう
例えばお祭りのように、実際に自分が参加しその熱気の当事者になってしまうと、もうその魅力から逃れられません😀
カポエイラは輪によって成立している
このようにカポエイラはその場に居る多くの人の存在や周りのエネルギーが合わさってこそ、ようやく自分が楽しめるのです。
ユネスコの無形文化財として登録されたのは「カポエイラ」そのものではなく、「カポエイラの輪」なのは、そのような理由からではないでしょうか。
様々ななカポエイラの輪
輪には終わりがありません。始まりも終わりもなくただ繋がっています。
目に見える輪もあれば、中の二人と外側の人達の間にある循環する輪は目に見えません。
中の二人が白熱するやり取りを繰り広げると周りの人達は盛り上がり熱狂し、その熱狂がまた中の二人を超人的な動きへと駆り立てます。これが中の二人と外側の人達の間で循環する輪です。
同様に、楽器と歌声がカポエイラの輪全体を盛り上げると中の二人はさらに白熱し、それに応えて楽器と歌声がさらに熱狂的な音楽を作り出すという、循環する輪もあります。
すべては繋がっている
中に入りながら外に出て、外に出ながら中に入り
手が足に、足が手に
内側が外側で、外側が内側で
1人の動きに注目すれば、カポエイラの動きには終わりなく常に動き続け円運動や回転運動が多く
2人の動きを見ると磁石のように近づいたら離れて、離れたら近づいてという絶妙なコンビネーションがあり
全体に目を向ければ、前述の通りその場に居る全員が様々な形で絡み合い
つまり、カポエイラは繋がること、繋がり続けることがが非常に重要なコンセプトでもあるのです。
また、カポエイラの輪は小さな社会(世界)を表しています。
カポエイラの輪の中で学んだことは、外の輪(社会)で活かし、外の輪で学んだ生き方や人間性がカポエイラの輪にも反映される。
カポエイラの輪は、社会の縮図なのです。
もしあなたは転んだらどうするか?そう、立ち上がるだけ
転び転ばされることが一つの哲学となっているカポエイラでは、人びとは地面のありがたみをしみじみ感じます。
カポエイラは転ばないと上達しません。
転ぶということは、困難に直面し失敗することや挫折することのメタファー(暗喩)です。
転ぶことで人は学ぶのです。
それにもかかわらず、人は失敗に直面したら、まれにあきらめてしまうばあいもあります。
でも、はいはいから立ち上がろうとする子どもは一度転んだら諦めるのでしょうか?
100回までは挑戦するけどその後は諦めるのでしょうか?
子どもも大人も、転んだら立ち上がるだけです、何度でも。
失敗は誰にでもあります。
失敗そのものが問題なのではなく、立ち上がろうとするかどうかがが問題なのです。
大いに転んで、その都度立ち上がりましょう。
感謝を知る
過去のブラジルで抑圧された奴隷たちの間で生み出されたカポエイラは、自由のありがたさを忘れません。
カポエイラの場に参加する者はそこへ送り出してくれた家族に感謝し、怪我もなく輪を出られた時は無事であったことを神様に、カポエイラをするための体を授けてくれたことを両親に、カポエイラの道を示してくれたことを自分のメストレ(師匠)に感謝します。
我々現代人にはごく当たり前と思っている事も、よくよく考えると感謝すべき奇跡や幸せの連続なのではないでしょうか?
あなた自身も世界の大きな輪の中に居る
われわれの生活は、あらゆるものが繋がって多くの人の支えの元、実現しています。
先進国の豊かな暮らしは、他の多くの国と関わり合って成立しています。
今の生活を送れることに感謝しつつ、同時に何気ない自分の行動が世界に悪い影響を与えていないかも考えていきたいと思います。
ところでアマゾンの熱帯雨林のことご存知ですか?
例えばアマゾンの熱帯雨林の破壊が急速に進んでいることはご存知でしょうか?
そしてそれは遠い国の出来事で、私たちの日々の生活には関係無い話なのでしょうか?
熱帯雨林の破壊をしている業者は、何のためにそれを行なっているのでしょうか?
調査によると、アマゾン熱帯雨林の破壊のほとんどは違法伐採で、その理由は以下の通り。
・牧場を作るため→先進国への牛肉輸出
・大豆畑をつくるため→日本はブラジルからは大豆の全輸入量の13.5%を輸入
・バイオエタノールをつくるため→先進国へ輸出
・木材を売るため
・鉱物を採掘するため→掘り出された鉱物の36%が日本へ
出典:http://www.ngo-arena.org/members/rfj/rfj.html
これでも熱帯雨林の破壊は、私たちとは関係無い遠い世界の出来事なのでしょうか?
私たち先進国の普通の暮らしは、本当に世界レベルで普通に行なっていても良いのでしょうか?
資本主義、個人主義、われわれは自分さえ良ければそれでいいのでしょうか?
楽しく社会貢献
自分を捨ててまで、他に奉仕すべきとは思いません。
身の回りもきちんとできていないのに、遠いところの問題を解決しなければならないとも思いません。
もちろん、牛肉を食べるな!とも、輸入大豆を買うな!とも言いません。
ただ、自分は多くの人に支えられてそこにいる。
世の中の多くは繋がっているし、自分も影響を与えている。
先進国の生活が、多くの犠牲の上で成り立っている。
という、自分は世界の大きな輪の中の一員であることを気付けると良いと思います。
そして、その何気ない自分の普通にも感謝の心を忘れず、逆にいい影響を周りに与えていけると良いですね。
このカポエイラサークルが、そのきっかけになれれば幸いです。
今後のロードマップとしては
まずは認知拡大、メンバーを募って規模を大きくしたいと思っています
その後NPO化、もし可能であればスポンサーを募って完全に無料で誰でも学べるような体制にしたいと思っています。
そして最終的には、世界中にこのカポエイラの哲学が広がって、1人でも多くの人が世界が良くなるためにどうするかを考えられるようになることが願いです。
カポエイラ東京